アメリカ生まれの日本育ち

2005年5月 北海道・旧 計呂地(けろち)駅前にて

アメリカのゼネラルモーターズ社がシボレーブランドで販売していたシボレー・キャバリエ。1982年に初代が姿を現し、その3代目が登場したのが1995年のこと。このアメリカ車である3代目シボレー・キャバリエを、右ハンドル化等々の改造を行ったうえで、トヨタ自動車が1996年1月からOEM販売を開始したのがトヨタ・キャバリエです。

もっとも、トヨタ自動車が好き好んで販売したのかというと疑問符が付き、もっぱら「日米貿易摩擦の緩和のため」と言われています。

アメリカでは小型大衆車のサイズですが、日本では3ナンバー。そのサイズ感の割に、内外装ともに大衆車故のチープさが災いしたのか、想定を下回る数しか販売することが出来ませんでした。

5年間で10万台を販売する計画が、総計で4万台にも達せず、トヨタ自動車にしては、失敗といえる車種となってしまったわけです。

その魅力とは

1996年1月から販売が開始されていたこの風変わりな車を、同年7月に購入を決定した最大の理由は、やはり価格でしょうか。

当時20代だった私が、清水の舞台から飛び降りずに2400cc の3ナンバー車を購入できたのは、国産1800ccクラスの価格帯だったからだと思っています。2000cc のカリーナよりはるかに安かったと思います。1800cc のブルーバードあたりと同程度でしたでしょうか。

そして、もうひとつの魅力が、「売れていないことによる希少性」です。

自虐的にも聞こえる魅力ですが、カスタマイズしなくても個性的。周囲と同じじゃ嫌だ、という20代の若者の心をつかんだのではないでしょうか。あくまでも、「一部の」ですが。
本体価格が安いので、カスタマイズにお金をかけられる、というのも魅力かもしれません。

こうして、CLUB CAVALIERには、キャバリエに魅力を感じ、オリジナリティ溢れるカスタマイズを施したキャバリエに乗る人々に集まってきて頂きました。