(番外編:2002年冬・富士五湖)

長い文章ですので、常時接続でない方は一旦接続を切られた方がいいかもしれないですね。



1月12日() 走行距離 9km 総走行距離 9(13909)km
 久しぶり、というかまだ2度目なんですが、昨日の夜11時前に大阪から八王子へ行く直通の夜行バスに乗り込みました。大概は夜の9時に大阪を出て東京駅へと向かうバスに乗るんですが、仕事の終了時間の都合上、このバスになってしまったんです。9時にはまだ会社にいたんです。
 あれ?八王子直行の方が都合いいんじゃないの?なんてツウみたいなことを(って、何のマニアなんだか…)言われる向きもありそうですが、この八王子行きは到着時刻が早すぎるんですね。朝の6時30分に京王八王子駅前に到着してしまうんです。こりゃ早すぎです。
 とはいえ乗ってしまえば、なるようになれ、というところですね。どうあがいても朝早くには到着するんですから。もっとも、中央道を経由するために途中の降雪が影響するのではないかと事前に心配もしていたんですが、これもどうってことなかったですね。逆に手前のパーキングで時間調整をしていたくらいですから。
 で、到着。ぶらぶらと散歩して早くから開いていた(というか準備中だった)ミスタードーナツの店内へ。朝ご飯前のモーニングセットです。アメリカンコーヒーとドーナツ。何人かにメールを送ったりして時間をつぶして待ち合わせのJR八王子駅へ向かおうと店を出たんですね。そしたら外が寒いんですよ。それでは、とばかりにバッグの中からマフラーを取り出そうとしたら…ない、んです。
 焦りましたよ。かなり。それはもう…。だってねぇ…。世界に一つしかないマフラーですから。
 JR駅へ向かう足をバスターミナルに変え、窓口へ。西東京バスの忘れ物センターに問い合わせてみれば、大事に保管して頂いてるとのこと。ありがとうございます。でも、モノは車庫のある隣の日野市だそうです。取りに行きます、って言ったんですが八王子へ向かう社員の方に持ってきていただけることになりました。本当にありがたいことです。
 気をとり直して待ち合わせ場所のJR八王子駅へ。ここで彼女と合流です。京王駅近くの喫茶店でモーニングを食べ、その後でマフラーも無事に受け取りました。夜行バスを降りるときは忘れ物がないかを念入りにチェックしないとダメですね。寝台車と違って熟睡は出来ないんで頭がフル回転してないですからね。
 八王子市内を少しばかり散策した後、中央線の下り列車に乗車。高尾で乗り換えて韮崎行きの列車に乗りました。でも、高尾を過ぎると景色は一変しますね。聞いてはいたことですが、この変わり様はすごいです。ローカル色の濃くなる中を列車は走り山梨県へ。車窓を流れる風景はすっかり山の中です。
 50分ほどで大月駅に到着。ここで富士急に乗り換えます。JRの普通列車を待つために数分遅れて発車した富士急の各駅停車は、富士山を右に左に見ながらコトコトと走っていきます。各駅に標高が書かれた看板があるのは富士の麓を走る鉄道に相応しいですよね。
 大月から電車に揺られること約50分。富士吉田駅で進行方向を変えてから一駅で富士急ハイランドに到着です。
 今日は楽しい遊園地です。一番のお目当てが昨年の12月に登場したばかりの「ドドンパ」。スタートして1.8秒後に時速172kmになるという脅威の加速力が売りの絶叫マシンです。
 …が、誕生して1ヶ月も経たないということもあってか、「ドドンパ」待ちは120分だそうです。そこまでして乗るか…?と言いつつも長蛇の列の最後尾へ。乗り場の建物の外で並ぶ人たちのために紹介と注意などの案内が流れてるんですが、日本語、英語、中国語、韓国語の4ヶ国語なんです。そのいずれもに「ワールド・ブッチギリ・コースター・『ドドンパ』」という名称が入るのが愉快ですよね。そう、この「ワールド・ブッチギリ・コースター・ドドンパ」こそが正式名称であり登録商標なんです。まぁ、ドドンパで十二分に通じますが…。
 2時間近く待って乗ったドドンパは…。どうやって文字で説明したらいいんでしょうね。スタート直後の強烈な加速もインパクトはありますが、コース途中の垂直上昇、垂直下降もかなり気持ち悪いです。とはいえ、スタートから停止まで、それこそあっという間なので初っ端で気を失えば「あれ?もう終わったの?」という感じでしょうね。
 でも、僕はどちらかというと次に乗ったものの方が怖く感じました。ご存知「キング・オブ・コースター『フジヤマ』」です。最高到達点(いわゆる頂上)の高さが世界一、走行距離は日本一で、ドドンパが登場するまでは最高速度も世界一ですから恐ろしいコースターです。この、カラカラと音を立てて登る(上る、ではなく登る、ですね。これは。)間がまたドキドキするんですよね。で、降下開始。
 文章では説明出来ませんね。これも。富士急ハイランドに行った事がない方は、ぜひドドンパとフジヤマをセットでお楽しみください。
 しばらく足がガクガクしてたのでレストランで遅い目のランチ。
 その後はアイススケートです。彼女曰くは、以前はスケートリンクが大きかったのにいつのまにか狭くなっているとか。でも実際に目にしてみると結構広いですよ。楽しめそうです…。とはいうものの僕はアイススケートなど10年以上もしていないですし、一昨年のインラインスケートでも情けない思いをしているんで不安だったんです。一方の彼女はマイシューズ持参の本格派です。
 恐る恐るリンクに降りてみると、意外にも立てました。で、教えてもらいながらゆっくりと滑り始めます。おっ、なかなかいい感じじゃないですか。屋外にあるため富士山も綺麗に見えてますし、いい環境です。
 2時間ほど滑ってたでしょうか。後半には手をつないで滑ったりと、結構自由に滑ることが出来るようになりましたね。全く滑れないんじゃないかという不安からすれば意外すぎるほどに楽しかったんですが、日も沈み寒くなってきたところでそろそろ帰り支度です。
 7時過ぎの電車で一駅。河口湖に到着です。
 駅から歩いて数分のところにあるトヨタレンタカーで車を借りました。今回借りたのはヴィッツ。念のためにスタッドレスタイヤで4WDです。もちろんオプションのカーナビもつけてもらいました。今日から明後日までの3日間、お世話になります。

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 まず向かったのは河口湖のほとり。今日はここで花火が打ち上げられるんです。毎年この中旬から2月上旬まで週末の土日に開かれる花火大会は「湖上の舞」と名づけられてぜひとも見てみたかったんです。が、夏の花火と違って冬の山の中ですからね。暖房のかかった車の中から眺めたいところです。でも、誰しも考えは同じなんですね。湖畔の駐車場は車でごった返してました。それでもなんとか強引にスペースを見つけて駐車。ドアを閉めきって見ると独特の打ち上げ音が聞こえないものの、夜空に浮かぶ大輪は見事でした。時間もそこそこに長く、最後のフィナーレも感動でしたね。
 終わった直後から車が動き出して湖岸は大渋滞です。車の数も少なくなる湖の北東部辺りまで走り「ほうとう屋敷」でほうとうを頂きます。きしめんのような形の、この甲斐の名産は一緒に炊き込んだ野菜と共にとても美味しかったです。


1月13日() 走行距離 106km 総走行距離 115(14015)km
 河口湖のほとりよりも南側の、やや山手にある道を走って西湖へ。西湖は湖北の道路を西へと向かって走ります。西湖の終わる辺りで道路から湖岸に下りてみました。
 ちょうど西湖をはさんで富士山が見え、湖上にはやや波があるものの鏡に映したような富士山が浮かんでました。富士山の姿を目の当たりにするのは関西に住む僕にはあまり馴染みがないだけに、その雄大さの感じ方も大きかったかもしれないですね。高い山を見たことは何度となくありますが大概は連峰で、富士山のように単独で高い山を見るのは感動に値します。全国各地に○○富士と異名を持つ山が多くあるのも判るような気がします。
 しばし富士山と西湖を眺めた後、野鳥の森公園へ。広場には雪像らしきものが並べられているんですが、かなりの勢いで溶けているんです。日の当たる南側はかなりひどい状態です。骨組みが露出してますからね。主催者も予測できなかったくらいに富士五湖周辺は暖かいようです。道路脇にももっと雪が残ってるのかなと思ってたんですが、意外なほど少ないんですね。車を運転する者とすれば雪がないに越したことはないんですが、せっかくのスタッドレスですからね…。
 公園からは山の中へ少しばかり歩きます。青木ヶ原樹海を経由して富岳風穴へとつながる遊歩道です。有名な樹海を眺めてみよう、ということだったんですが、あるのは当然のことながら木々のみです。はぐれたら帰れないかも、とは思いつつも遊歩道の上ですからね。とて、コンパスなどを持ってきているわけでもないので狂うものもなし。大自然の中を散策するだけで戻ってきました。
 対岸になる富岳風穴と鳴沢氷穴にも興味はあるんですが、今日は夜に河口湖へ戻る予定なので、夕方に風穴と氷穴に寄ることに。で、はや昼ご飯時なので精進湖のほとりにある食堂へ。西湖の公園からわずかに10分ほどです。
 観光客よりも釣り人が多い精進湖は食堂の中も釣り目当ての方々が多いようです。
 ガイドブックに載っているホテル「はつかり荘」のお勧めは湖で獲れたワカサギの天丼です。
「ちょっと待ってくださいね。いま揚げますから」という店員のおばさんは大阪には少ない純朴そうな方でした。東京から数時間、都会の匂いを感じさせない空間が漂っていました。
 言葉どおりにしばらく待たされて出てきた丼は、ワカサギの天ぷらがたっぷりと入って、濃い目の甘辛いタレのかかった美味しいものでした。青海苔が風味にアクセントを添えて、普段食べる天丼とは違った美味しさでしたね。
 ランチタイムの後は本栖湖までドライブです。この本栖湖で最も有名なポイントになった感があるのが本栖湖の北西岸にある逆さ富士のビューポイントです。富士五湖はさすがに富士山が近いだけあって逆さ富士が綺麗に見える場所がいくつもあるんですが、ここからの眺めは知らない人がいないというくらいに有名な場所なんです。そうです、現行の5000円札に印刷されている富士山がここからの眺めなんです。最初は気恥ずかしかったんですが、周囲のみんなも財布に手を伸ばしているので僕たちも5000円札をかざして見比べてみました。若干違うような気はするものの、場所はほぼ同じでしょう。ただ、ここからは富士の麓が霞んで見えるんです。朝の西湖からの眺めは良かったんですけどね。
 ちょっとやそっと待ったくらいじゃ霞は取れそうにないので、今度は白糸の滝へ。大きなくくりでは富士五湖と同じエリアの観光地ですが、ここはもう静岡県です。さびれた感じのする売店のある駐車場にクルマを停めて歩きます。
 滝といえば11月の信州温泉オフの後で見た乗鞍高原の滝も良かったんですが、ここの滝はスケールが違いますね。滝が一つではなく、幾筋にも流れてるんです。富士山の中を流れる水が流れ出す様は不思議な感じすら覚えます。源流が川じゃないんですもんね。突然水が流れ出してるんですから。もっとも、一斉に流れ出すとは言ってもナイアガラのような瀑布ではないところが「日本的な美」なんでしょうね。
 白糸の滝からは再び山梨県を目指します。
 が、途中で眠気を感じて一休み。道の駅「あさぎり高原」で休憩です。このあたりの牧場で採れた新鮮な牛乳を飲もうかと思ったんですが、こけももソフトに。ここで彼女が「さすが」と一言。何かと思えば、山梨県ならアイスやソフトクリームといえば巨峰が目玉になるはず、と。そう言われてみればアイスの種類にほうじ茶があるのに巨峰はなかったですね。車で数十分とはいえ、やはり静岡と山梨、違うもんですね。それよりも、僕は彼女の観察眼にいつもながら感心してるんですけどね。というか、僕のレーダーが弱いだけなのかも知れませんが…。
 彼女の言葉を裏付けるように巨峰ソフトクリームの看板がかかる横から鳴沢氷穴へと入っていきます。
 氷穴は富士山の噴火によって出来た自然の洞窟で、夏でも気温が低いため年中氷が溶けないそうです。ふーん、と感心しながら歩いてるとあっさりと出口を出ちゃいました。なるほど、入口には見学の所要時間8分と書かれてます。
 冬季の営業時間が短いので鳴沢氷穴か富岳風穴のどちらかしか見学できないだろうと思ってたんですが、こんなにあっさりと終わっちゃったんでもう一方の風穴へ。こちらも中はひんやりとしていました。風穴の方は天然クーラーを活かして蚕や繭を冷蔵保存していたようです。
 風穴、氷穴ともに興味深く見学できましたが、入った時のインパクトから言えば夏に来た方がいいかもしれないですね。冬は表も寒いですし…。
 河口湖に帰るにはまだ早いので、風穴からさほど離れていない紅葉台へ行くことに。
 …距離は近かったんですけどね。メイン道路からそれた道は、とんでもない悪路でした。17インチでローダウンのキャバリエなら、間違いなく哀れな姿になってたでしょうね。でこぼこだし、泥だし…。
 それでも何とか辿り着けたのは4WDの威力かな、と喜んでいたら、エスティマとすれ違いました…。こんなデカい車でよく上がったもんです。
 紅葉台からの眺めは絶景とまではいかず、さりとてここまで来た苦労を考えるとすぐに引き返すのも何なんで、三湖台という見晴台まで歩くことにしました。歩いて15分くらい、とのことなんですが、行って引き返してきたら夕暮れに微妙なところです。まぁ、なんとかなるさと往復を決行。こちらの散策路も悲しいほど道が悪かったですね。到着して、薄暗くなりかけた中で湖の眺めを楽しんで駐車場所まで引き返してきたときには、周りは真っ暗、靴はドロドロでした。
「このまま乗ってもいいの?」と聞かれたんですが「いいんじゃない?レンタカーだし」と、罪な返事。実際のとこ、翌日にフロアマットを見たら笑っちゃうほど汚れてたんですけどね。ごめんなさい…。

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 帰り道、日も完全に沈んだ車通りの少ない道路で、ようやくスタッドレスの威力を発揮できました。やや下り坂でハンドルを切った瞬間、ちょっと滑ったかな?という感触の後、ガッチリと安定して走れました。雪が残ってアイスバーン状でしたから、ノーマルでは怖かったでしょうね。
 宿のホームページからプリントアウトした地図通りに走ると、祭りのためか通行止め。カーナビにも無いような細い道をクネクネ走りながら、ようやく到着です。
 食事の後、二日連続ですが花火を見に行きました。昨日とは反対側の湖北からです。駐車場からは距離があったので外に出て見てたんですが、寒かったですね。それでも打ち上げの音が体に響くのはいい感じで、十分に楽しめました。


1月14日() 走行距離 102km 総走行距離 217(14117)km
 朝食の後、行動開始。
 昨日は河口湖から西側を廻ったので、今日は東側です。というわけで、まずは忍野八海。山中湖へ向かう途中にあります。でも、その忍野へ行く途中にさらに寄り道。河口湖畔にも逆さ富士で有名なビューポイントがあるんですね。産屋ヶ崎という岬です。昨日の朝ほど天候が良くないのか、富士山が微妙に霞んでました。風が強いのか湖が波打っていて、逆さ富士は見えませんでしたね。岬の先端にちょっとした高台があって、20段ほどの階段を登った所に祠がありました。名称を見ると神社のようですが、河口湖の守り神なんですかね。
 河口湖を離れ、しばらく走ると忍野に入ります。有料駐車場が多い中、土産物屋が「買えば無料」というサービスをしていたのでそちらに停めてみました。もっとも、付近の有料駐車場も普通車は1回300円で、都会では30分停められるかどうかというような安さです。
 駐車場に最も近かった「海」は「菖蒲池」で、なんと一面が厚い氷で覆われていました。日当たりが良いとは言えませんが、今日と昨日の気温から考えれば明け方はかなり冷え込んでいたんでしょうね。
 乗ってみようか、と言ったものの怖くてパス。鯉のいる「鏡池」へと向かいます。
 この二つは観光客も少なかったんですが、次の「湧池」は付近の観光客を閉じ込めたかのような人だかりです。忍野八海といえばココ、というような感じなんでしょうね。深さ10mもあるという中池は、そこへ辿り着くのに土産物屋の中を通らなければならないという妙な造りで、店の中もごった返してました。鯉をはじめ、いろんな魚が泳いでました。
 富士山から湧き出る水だけにあちこちの店で「富士の天然水」と銘打って販売されていたり、湧き水を飲める場所があったりと、すっかり最近よくある観光地になってますね。昔は見せるためじゃなくて実用的な水車小屋があったりしたらしいんですが、これも時代の流れなんでしょうね。
 他にも「濁池」や「お釜池」を見物。湧池以外のいずれも、観光客がちらほらとしかいなかったんですが、大型駐車場に近い湧池だけで帰っていく人が多いんでしょうか。八海なのに…。
 かく言う僕たちも八つは見てません。こじんまりしたエリアにまとまっているかと思っていたのですが、出口池だけやたらと離れてたんです。というわけで、駐車場に向かって歩き出しました。
 その途中、気になっていたお祭り風景を覗いてきました。気になって…というのは、同じような飾り付けをしたお祭りが忍野の各所であったからなんです。三角形をした座布団のような飾りを吊るして…。どういう謂れで、何をどうするのかを忘れてしまったので詳細は省きます。
 お昼時になったのでガイドブックを見て良さそうなお店を探します。二人で別々のガイドを見ていたんですが、ほぼ同時に「ここ」と目をつけたのが蕎麦の「天祥庵」。さっそく向かいます。
 一日分を売り尽くせば店を閉めるというこだわりのお店のようで心がはやります。
 駐車場も店内もいっぱいで楽しみも増してきました。
 二人とも注文したのは「ぶっかけ」。やって来たのは大きな器に盛られた蕎麦とツユ、薬味、それにしゃもじに付けて表面を程よく焼かれた味噌です。全部の薬味と焼き味噌を蕎麦の上に乗っけてツユをかけて食べるんだそうです。焼いた味噌が何ともいえない香りを発していて、味も絶妙でした。うどんもラーメンも素麺も味噌風味は知っていますが、蕎麦と味噌の組み合わせは初めてですね。それだけに新鮮な感じがしたのかもしれませんが美味しかったです。
 食後は山中湖までドライブです。富士山が綺麗に見えるという「ままの森」からの眺めを期待して走らせたんですが、残念ながらさらに天気が悪くなったのか、肝心の富士山が霞んいてで見えませんでした。
 富士山を眺めるなら冬がいい、とはよく言われることですが、さらに言うなら「朝」なんですよね。朝が弱いんでなかなか難しいところですが…。
 山中湖の周回道路をくるりと一周して河口湖へと戻りました。彼女が河口湖に行く時には訪れたい、と言っていた河口湖中原淳一美術館です。
 昭和の初期に活躍されたファッションデザイナーで、「それいゆ」や「ひまわり」といった雑誌で有名だったんだそうです。かわいいと綺麗、の間にいそうな女性のイラストは男の僕が見ていても飽きさせませんでしたね。現代でも十分にインパクトを与えそうなファッションセンスも光ってました。
 閉館時間までゆっくりして美術館を後にします。これで三日間の富士五湖観光も終わりです。
 今まであまり関心が無く、比較的遠い存在だった富士五湖も、こうして訪れてみるとグッと興味が湧いてきましたね。この三日間、とても楽しかったですから。
 河口湖から東富士五湖道路を走り、須走から一般道を経由して静岡県の御殿場までやってきました。この御殿場駅前でレンタカーを返し、電車で帰ります。彼女は松田から小田急で、僕は沼津で東海道線に乗り換え、静岡から新幹線です。
 連休を使った小旅行。いや、僕にとっては夜行バスを含めて3泊4日のちょっとした旅行になったんですが、楽しかったですね。
 これからも機会があるごとに、旅行をしたいものです。人生の中の、楽しいひと時を過ごすために…。


(2002年冬・富士五湖旅行・終わり)

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